下書きとペン入れ、ボツ原稿総数およそ400枚(高1秋~高2夏)

初めての入賞を果たしてから、

私の「高校生のうちにデビューする!」という大きな目標を掲げ、毎日毎日創作に明け暮れていた。

授業中はプロットやネーム。

部活だけは熱心にやって、

帰り道は、「どんな展開にしようか?」「どんな台詞にしようか?」・・・を空想しながら自転車を漕ぐ。

帰り着いたら原稿用紙に向かう。

そんな生活が1年くらい続いていた。

創作意欲はあるものの、「1作」はなかなか形にならなかった。

下書きを終え、ペン入れの段階までは行くのだけれど・・・、

描いていると「これではデビューできない!もっといい話が出来るはず!もっと上手く描けるはず!」という焦りの気持ちというか、どちらかと言えば「欲」に駆られた感情がプラスされ・・・、

自分の実力以上のものを生み出そうとしてしまったがために、「満足のいく作品」は一向に出来上がらなかった。

学校の授業は適当にこなしていたものの、部活動だけは一生懸命やっていた。

丁度、3年が引退し、1つ上の仲の良い先輩たちだけが残って、すごく居心地のよいメンバーになったせいもあって、部活の時間は楽しくて仕方なかった。

楽しいと上達もするので、1年なのにレギュラーに選ばれたりして・・・、

だんだん部活の疲れが制作に影響するようになった。

1作、途中まで描いてはやり直し・・・、途中まで描いてはやり直し・・・、

その繰り返し。

未完成原稿はおおよそ400枚ほどになった。

今見返すと・・・、

あともうちょっとで完成した作品もあったのに、なぜこんなもったいないことをしたのか。

稚拙でも、未熟でも、仕上げて批評をもらうこと。

力不足でも、現状をしっかりと見てもらい、どこがダメなのかアドバイスを貰うこと。

たとえデビューできなくても、この1年間「投稿」さえしていれば・・・、

私の漫画家志望人生は、何か違っていたかもしれない。

もしかしたら、担当がついていたかもしれない。

もしかしたら、もう一個上の賞を取れていたかもしれない。

今となっては、全てが「たられば」に過ぎないが・・・。

その400枚の没原稿は、今も捨てられずにクローゼットの中にある。

夢は叶わなかったが、私の青春の思い出だ。

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